カノン大戦α
〜戦場を駆ける奇跡〜
第七話
〜理想と現実と〜
「開けるぞ〜」
何気なく開けたその先には
「ねこ〜ねこ〜」
ネコ化している名雪がいた
2匹の白と黒のネコを抱きしめ、自身に耳でも
ついてそうなくらいトリップしている
「くるしいにゃ〜」
「誰か助けて〜」
しゃべってる!? 俺は驚愕する
ふと見ればさすがにみなも唖然としている
「…私も触りたい…」
「それだけかっていうかお前も驚けっ!」
舞は俺の突込みにも?といった顔をしていた
つかれる…あれっ?
「なんでアレルギーが出てないんだ? しゃべるとはいえどう見てもネコだし…」
「それはシロとクロが本物のネコじゃないからだろう」
「おっ、目覚めたのか?」
上半身を起こした緑の髪の青年を見る
「これだけ騒がれて起きないやつがいるか?」
肩をすくめてこちらをむく
確かに、普通ならな…
俺は名雪を眺めてそんなことを考えた
「さてと、こちらから自己紹介しよう。俺の名は相沢祐一、
連邦極東支部所属のこの艦の部隊長をしている」
「隊長? 若いな…まあいいさ、俺の名はマサキ、マサキ=アンドー、
しっかしまた極東支部か、縁があるな」
マサキは体の異常を確かめるように腕を動かす
「マサキ=アンドー? 日本人か?」
「ああ、といっても今の故郷は違うがね。俺の第2の故郷はラ・ギアスという名だ」
「ラ・ギアス? 聞いたことないな…」
俺は記憶を搾り出すが聞き覚えがない
「そりゃそうさ、ラ・ギアスは地下世界だからな」
「地下世界!? というと地球空洞説か?」
俺は昔読んだ本を思い出す
俺の言葉にマサキは驚いた顔をする
「信じるのか? 普通は馬鹿にするもんだと思うが…」
「普通はそうだろうな。けど未知の機体に乗ってたし、
しゃべる猫連れてるし…ああっ!」
俺は思い出す。マサキも思い出したようだ。
二人の視線の先には
「ねこ〜ねこ〜」
「もうだめ…」
「ごめんにゃ…」
「うぉっ! シロ、クロっしっかりしろ!」
「名雪っ、放してやれっ! 苦しんでるぞ!」
既にあの世に行きそうなシロとクロの姿があった
いまだ呆然としていたみんなと協力して名雪を引き離すのに
30分以上かかったことを記しておこう…
「そうか。そっちもあいつらに会ったのか…」
双方の情報を確認すべくブリッジに入った俺達は
知りたいことをそれぞれに聞くことを繰り返した
「ああ、ところで前いたっていう部隊は何で出てきたんだ?」
俺が聞くと
「気に入らないやつがいたんでね」
あっさりといってくれた
「マサキさんはこれからどうするんですか? よろしければ私達としばらく
行動を共にしませんか? 機体も修理が終わってませんし…」
栞が近づきながら提案する
「いいのか? 部外者の俺がいても…」
「ボクはいいよっ、知らない世界の話も聞けるもん」
「そうね、真琴も気になる」
「佐祐理は賛成ですよ〜」
「…剣の腕も良さそう…」
「反対する理由はないわね」
「艦長としても歓迎します」
「だそうだぞ?」
俺はみんなの意見を聞き、マサキを見る
「んじゃしばらく厄介になるぜ」
マサキと俺は握手をした
「ねこ〜ねこ〜、う〜みんな離してよ〜」
うめく名雪と震えるシロ&クロを冷や汗交じりで無視しながら…
その後、マサキの話をみんなして楽しく、時に感動して聞いていた
「で、そいつを追ってるわけだ」
「ああ、ここまで話したのは今回が初めてだ。ここが気に入ったのかもな」
マサキの話では祖国を滅ぼした犯人のシュウとやらを追って
地上に出てきたところを例のガルーダと遭遇、その場にいあわせた
極東支部の部隊と一緒に撃破したようだ
俺達は気になっていたマサキの機体を見に来た
「こいつの名はサイバスター、風の高位に位置する魔装機神さ」
「まそうきしんってなに?」
あゆが首をひねる
「火、風、水、土、の四種の高位聖霊とそれぞれに契約した
計4機の高性能魔装機のことを言うのさ。4機あれば世界を
滅ぼすのも簡単。ゆえに選ばれるのはすごいことのうえに
魔装機神操者は世界の危機以外はどんな権利にも従う必要が無いが
危機のときには全てをなげうって世界を守るという義務を負うんだ」
「あんまりそうは見えないな」
俺はマサキを見て言う
「ははっ、よく言われるよ。もっとらしくしろってね」
「ところでこのネコさんは何なんですか?」
佐祐理さんがその当事者であるシロとクロを抱きながら聞く
2匹は佐祐理さんの手の中で昼寝をしている
「ああ、そいつらは俺の無意識を切りとって作った存在さ。
ファミリアっていって一緒に戦ってくれる俺の分身みたいなものだ」
俺達は感心するばかりだった
「艦長、レーダーに反応っ! 識別信号確認、
SRXチーム所属R−GUNパワードです。通信が入っています」
「まわしてください」
香里の報告に美汐は答える
香里は頷き格納庫の俺たちにも通信を回す
『初めまして、プロミス・リレーションの諸君、私の名はSRXチーム教官
イングラム=プリスケンだ。さっそくだが用件を言おう。
マサキ=アンドーおよびサイバスターを渡してもらおう』
「なぜです? 通達されていた中にはそちらに従って
譲渡するといったことはどこにも書いてありませんでしたが?」
美汐が鋭い視線を向ける
『そんなものは現場を理解していない高官の書いたものだ。
たいした意味は持たん。もう一度言う、こちらにマサキ=アンドーと
その搭乗機体サイバスターを渡してもらおう』
イングラムの言葉がブリッジに響く
「断るっ」
「祐一さんっ!?」
俺の言葉に美汐が驚く
『ほう、なぜだ?』
「正式な命令が無い以上、今彼を保護しているのはこちらだ。
渡す義務は無い。なにより、俺は人を物扱いするあんたの言い方が嫌いだ」
言いきってにらみつける
『お前も同じようなことを言う…、断るなら…』
「力ずくってやつか?」
『そうせざるをえまい』
イングラムはそう言うと通信を切った
「美汐っ、俺が出撃次第周辺から離脱、やつの所属している極東支部の
もう一つの部隊に連絡をとれっ!」
俺は返事を待たずに駆け出す
やつは近くの小島に向かった
そこで決着をつけるということだろう
ゼロは優先的に修理されており、既に出撃できる状態だった
「無茶しますね。連邦同士でなんて」
キャニーが微笑んで言う
「笑いながら言っても説得力が無いぞ。
相沢祐一、ヒュッケバインゼロ、出るっ!」
俺はゼロのブースターを吹かして小島へと向かう
「お前が代表か…」
「ああ、勝負だっ!」
近くに来てわかった。やつは強い…
ゼロがやつの強さを伝えてくる
「先手必勝っ!」
俺は手早くR−GUNにフォトンライフルを撃ち込む
だがそれも寸前でかわされる
「くっ!」
俺は敵の強さに気を引き締める
一瞬でも気を抜けない
そう思ったとき
『祐一さん、メギロードの反応を確認しました。確認しただけで
30機ほどの部隊がそちらに向かっています』
美汐の報告が届く
「なんだって!?」
俺はモニターを望遠にして遠くを見る
確かに空の向こうに黒い点がたくさん見える
イングラムも確認したのかその場にとどまっている
しばらくしてグレイファントムが見えてきた
「極東支部の部隊、アーガマ部隊と連絡が取れました。
あと一分で到着するそうです。こちらの修理は終わっていません。
すいませんが時間を稼いでください」
「わかった。やってみる」
俺は通信を切り敵を向く
ゼロの状態をチェックし、加速させる
「さ〜てがんばりますか」
「レーダーに高速接近する物体を確認っ! 視界に入ります」
キャニーの言葉にモニターを見ると二機の
戦闘機のような機体を見つけた
『そこの機体、下がってろっ!』
まだ若い青年の叫びと同時にその機体からの
実弾らしき攻撃が正確に敵を撃破していく
「すげえ、名雪と同等、いやそれ以上か・・・」
俺はその正確さに驚いていた
もう一機は変形し、ス―パロボットとなり接近戦と
飛行する腕によって撃破していく
見る間に敵は全滅した
敵を全滅させると戦闘機のほうも人型へと変形し
こちらに降りてきた
彼らの母艦であるアーガマもその姿を見せる
『教官も勝手なことしないでくださいよ。俺達が必死で駆け付けたんですから』
「用があるといって一人で出る許可を得たはずだ」
『行った先で味方と戦うなんて聞いてませんよ』
どうやら同じSRXチームのメンバーらしい
『無事か? 破損状況を知らせろ』
っ!? この声はっ!
俺は先に変形したほうの機体に乗るパイロットの声に聞き覚えがあった
「まさか、往人さんっ!?」
『その声…祐一か!?』
今歴史は交わり、3人のキーパーソンが一同に会す
続く
次回予告
ついに出会った3人の念動者、歴史はなにを求め、何を生むのか?
次回
〜戦場の中の再会〜
後書き
ユウ「ちょっぴし短め、第七話をお送りします」
往人「で? 何で俺が第2主人公なんだ?」
ユウ「最初法術を見たときそんな気がしたから。べただけど…」
往人「活躍の場はあるのか?」
ユウ「う〜ん、最後は必ず、あるんだが…」
往人「途中というかこれの後に出番が無いとか?」
ユウ「それはもう一回Airをやってからのお楽しみ…うまくいけば
使徒に出会うまで祐一はそっちにいる。ほかのヒロイン&マサキは
祐一とは別行動になる」
往人「なぜだ、一緒にいれば良いだろう」
ユウ「マサキはサキエルには会ってないからね、ゲーム中」
往人「こだわるな…」
ユウ「まねっ、じゃ、次回に」